- リマーケティングリストの作り方を知りたい?
- どのくらい作ればいいの?
- メリット・デメリットも知りたいな
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どうも、ペンギンです。
大手Web広告代理店で広告運用&ディレクターをしています。
今回は「リマーケティングリストの作り方・活用の仕方」について、事例を紹介しながら、書いていきます。
リマーケティングとは?
一度サイト・ページ訪問したユーザーに対して広告を配信するのがリマーケティング(リターゲティング)です。
一方で、サイト訪問者全員に広告を出すのは効果的ではありません。
コンバージョンを効率的に獲得し、CV数を増やしていくために、訪問ユーザーをリスト化した「リマーケティングリスト」作成し、活用することが大切です。
目次
リマーケティングリストの作り方
では、さっそくリマーケティングリストの作り方について、まずは手順から解説していきます。
今回は、多くの人が利用しているであろうGoogle広告と、GTM(Googleタグマネージャー)を使った方法を紹介します。
ただ、基本的に他の広告メニューを使う際も基本的な考え方は変わらないはずなので、応用は利くはずです。
まずは基本の考え方として見てもらえればと思います。
リマーケティングリスト作成手順
- 管理画面:オーディエンスソースを設定
- GTM:タグを設定
- 管理画面:リマーケティングリストを作成
大まかな流れは上記です。
具体的な手順を書いていきます。
管理画面:オーディエンスソースを設定
- ツールと設定(管理画面右上):「オーディエンスマネージャー」をクリック
- 左カラム:オーディエンスソースをクリック
- 「Google広告」のカードから詳細をクリック
- 一番下「タグを設定する」>「Googleタグマネージャーを使用する」をクリック
- コンバージョンIDをコピーする
①ツールと設定(管理画面右上):「オーディエンスマネージャー」をクリック

②左カラム:オーディエンスソースをクリック
③「Google広告」のカードから詳細をクリック

④一番下「タグを設定する」>「Googleタグマネージャーを使用する」をクリック
⑤コンバージョンIDをコピーする

GTM:タグを設定
- リマーケティングタグを設定
- コンバージョンリンカータグの設定
- 公開設定
①リマーケティングタグを設定
・タグ > タグの設定タグ
・名前をつける(「Google_リマーケティングタグ」などでOK)
・「Google広告のリマーケティングタグ」を選択

・管理画面でコピーしたコンバージョンIDを入力
・トリガーを「All Page」で設定
・保存

②コンバージョンリンカータグ
・タグの一覧の中から「コンバージョンリンカータグ」をクリック
・トリガーを「All Page」で設定
・保存

③プレビューモードで発火確認&公開
最後に右上のプレビューモードからタグの発火確認を確認して問題なければ、公開設定をしたらGTM側の設定は完了です。
管理画面:リマーケティングリストを作成
次にオーディエンスマネージャーのオーディエンスリストの画面「+」ボタンをクリックして、下記の項目を設定していきます。

- オーディエンス名:商品ページ_30日(例)
- リストのメンバー:ページを訪問したユーザー
- 訪問したページ:いずれかのルールグループに一致する
└ページのURL/ 次を含む / test.com/products(リマケに使いたいURL) - 事前入力オプション:過去 30 日間にルールに一致したユーザーをリストに事前入力する
- 有効期間:30日(リーセンシーの日数。詳細は後述)
- 説明文:なしでOK


最後に「オーディエンスを作成」をクリックしたらリマーケティングリストが完成です。
ただ、リマーケティングリストは1つ作れば終わりではなく、活用していくためには複数作成して状況に応じて使いわけていくことが必要になります。
次に、どのようにして複数のリマケリストを作ればいいのか解説していきます。
リマーケティングリストを作るときのポイント
リマーケティングリストは複数作るのがよいです。
どういう風に複数作るかというと、
ページの深さ(階層)×リーセンシー
で切り分けて作ります。
ページの深さ(階層)とは?
メガネのECサイトで買い物をするユーザーを例に、階層の深さについて解説します。
ユーザーがサイトを訪れて商品を購入する流れを考えます。
トップページ
↓
商品一覧ページ:ブルーライトカットメガネのラインナップ
↓
商品ページ:50%カット 度なし ウェリントン
↓
買い物かご:選択した商品が表示される
↓
支払手続き:住所や支払い方法などを入力
↓
購入完了(サンクスページ)
上から下に向けて階層が深くなっていっているイメージです。
企業のHPやECサイトを見るときは、多くの人がまずはトップページを訪れるはずですよね。
トップページが一番階層の浅いページ。
トップページを訪れたユーザーが母数としては一番大きくなります。
一方で、サイトを訪れたユーザーが全員商品を買うわけではないので、途中でサイトから離脱しているはずです。
どのページまで開いて離脱したかが、階層を考える際のポイントです。
リーセンシーとは?
リーセンシーとは、Web広告と特定ユーザーの接触の間隔のことです。
1週間前にWebサイトを訪れたユーザーならリーセンシーは7日です。
3日前にサイト訪問したユーザーと、2ヶ月前に訪れたユーザーの両方に広告を表示するならどっちのほうが、購入に繋がりそうか。
そういった部分を考えるのに使ったりする指標です。
階層×リーセンシーの例
実際に、階層×リーセンシーでオーディエンス(リマーケティングリスト)を作成する一例を見ていきます。
下記は、各階層とリーセンシーで切り分けたときのユーザーボリュームを表した表です。 数値は一例です。
階層\リーセンシー | 7日 | 15日 | 30日 |
商品一覧 | 300 | 500 | 1000 |
商品ページ | 200 | 350 | 800 |
買い物かご | 60 | 110 | 200 |
支払い手続き | 20 | 30 | 60 |
先程の階層の例で考えると、ページの訪問ユーザーは、
トップページ
↓
商品一覧
↓
気になる商品
といった流れでを探したりするはず。
特定のページ(商品ページ)を訪れるユーザー数は、当たり前ですがトップページよりは少なくなります。
階層が深い:CTR・CVRが高い可能性
一方で特定の商品などのページを訪れているユーザーは、その商品に興味を示している可能性が高いので、そういった人に対してリマーケティングを行うことで、商品購入に繋がりやすくなるはず。
階層が深いほどユーザーのボリュームは減っていきますが、より商品の購入に近く、CTR・CVRの高いユーザーということが考えられます。
反対に、トップページに訪れたユーザーに広告を表示しても、購入意欲が高くなければそもそもクリックされなかったり、たまたまクリックされたとしても閲覧だけで離脱してしまうという予測が立てられますよね。
つまり、深い階層まで訪れたことのあるユーザーはより商品を購入してくれる可能性が高いので、リマーケティングを行う際は積極的にオーディエンスとして設定していくといいでしょう。
最適なリーセンシーは何日か
リーセンシーを長く取れば取るほどユーザーボリュームは増えます。
一方で、長く取りすぎるとCTRやCVRが下がる可能性もあります。
最近興味を持った商品と、半年や1年前に興味を持っていた商品とでは、おそらく最近興味を持った商品のほうが買いたいと思うはずだと考えられると思います。
ただ、このあたりは扱っている商品やサービスによって大きく異なるので、最適なリーセンシーを見つけることがポイントです。
例えば、先程の例のようなメガネのECサイトの場合と、「海外留学」を取り扱っているサイトだとリーセンシーは大きく違うはず。
商材によって最適なリーセンシーを考えていきましょう。
実際のリマケリストを紹介
例えば、ECサイトでリマケリストを作る際は、下記のような感じで作ったりします。
階層 | リーセンシー(日) |
商品一覧 | 3/7/15/30/45/60/90 |
商品ページ | 3/7/15/30/45/60/90 |
買い物かご | 3/7/15/30/45/60/90 |
上記のような感じ。
実際に作るときはこんな感じです。
リマケリストの設定内容
- オーディエンス名:商品ページ_3日
- リストのメンバー:ページを訪問したユーザー
- 訪問したページ:いずれかのルールグループに一致する
└ページのURL/ 次を含む / test.com/products - 有効期間:3日
これを3/7/15/30/45/60/90日のそれぞれで作成します。
なので、商品ページのリマケリストだけで、7つ。
これをそれぞれのページで作っていきます。
リーセンシーの期間については、さきほども書いたとおり商材によって変えてOKです。
各組合わせと効果とボリューム
階層とリーセンシーの各組み合わせでの効果とボリュームは、下記のような傾向になるかなと思います。
効果というのはざっくり、CTR・CVRのイメージ。
そこで効果が良ければ、階層を浅くしていったり、リーセンシーを長くしていってリーチできるユーザーボリュームを増やしながら、CV獲得していけるといいでしょう。
- 階層(深い)×リーセンシー(短い):効果最良・ボリューム小
- 階層(深い)×リーセンシー(長い):効果良好・ボリューム中
- 階層(浅い)×リーセンシー(短い):効果良好・ボリューム中
- 階層(浅い)×リーセンシー(長い):効果不良・ボリューム大
まとめ
リマーケティングリストを活用することで、ページ訪問ユーザーに対して効果的なアプローチができるようになります。
ぜひご活用ください。